h1ここへ来て評価!ミノキシジル&フィナステリドは効果あり??
薄毛(AGA)に悩む方にとって、救世主とも言える「ミノキシジル」と「フィナステリド」を知らない方はいないと思います。
昨今、ジェネリックも含め、上記の成分を配合した市販のAGA医薬品は何種類も発売されており、その効果は非常になるところでしょう。中には実際に購入して試された方もいると思います。
また、海外で発売されている商品の中には、国内で販売されていない高濃度のものもありますが、それらについては、日本で承認されていないため、市販では取り扱うことが出来ません。
しかし、より高い効果を求めて高濃度の海外の商品を試してみたいと思う方も少なくないでしょう。
では実際、これらを入手するにはどうしたら良いかと言うと、以下の2つの方法があります。
- AGAクリニックで医師に処方してもらう
- 海外から個人輸入する
今回は、前述しました特殊な方法でしか入手できない海外の商品の紹介も含め、薄毛のツートップ成分「ミノキシジル」と「フィナステリド」について掘り下げてみたいと思います。
この記事を書いたのは?
この記事を書いたのは、製薬会社で13年、育毛剤などの開発に携わっています、育毛剤開発者畑中です。
育毛は他の病気と比較して軽視されがちですが、人生を変えてしまうほどのとても大きな問題です。私達は、そんな薄毛問題と日々、真っ向から向きあっています。
最近、私自身も薄毛傾向にあるため、他人事ではありません。
今回は、仕事柄、薄毛に知識を持っている私が、薄毛に効果のある2大成分「ミノキシジル」と「フィナステリド」について海外事情も含めて詳しくご紹介したいと思います。
ミノキシジルとは
突然ですが、「ミノキシジル」 という言い方をすると、「知らない」という方もいるかもしれませんが、言い方を変えて、ミノキシジルは、「リアップ」に配合されている成分だと言えば、お分かりいただけるのではないでしょうか。
海外の新外用薬には、「ロゲイン」があります。 このロゲインの日本バージョンがリアップで発毛や抜け毛の進行を予防する効果が期待できます。
ミノキシジルに発毛効果がわかったのは、1979年の頃のことです。高血圧症治療の内服薬として、当初は使用されていましたが、処方された患者さんに多毛が認められたことによって発毛剤の成分として注目されるようになりました。。
その後、1988年にアメリカで「リアップ」として登場することになります。後に日本でも販売され、現在では、「リアップ」と言う名前を知らない薄毛の人はまず、いないでしょう。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルは、毛包に直接作用、細胞の増殖、タンパク質の合成を促進させ効果的に発毛を促すことから発毛効果が期待出来ます。
ミノキシジルの副作用
優れた発毛効果が期待できるミノキシジルにも副作用は少なからず報告されています。ただし、用法・用量を守り使用している分には、大きな副作用の問題ないでしょう。
ミノキシジルの副作用
- かゆみやかぶれ
- むくみや多毛症
- 心臓や肝臓の疾患
- 初期脱毛
- ① かゆみ・かぶれ
報告されている副作用に、かゆみやかぶれ の症状があります。
以前に薬でアレルギーなど起こした経験のある方は注意しましょう。
ここがポイント!
気になる方は、いきなり頭皮に使用するのではなく、腕などでパッチテストをして使うのがいいでしょう。
- ② むくみや多毛症
むくみや多毛症の症状によって、髪の毛以外の毛が濃くなってしまったという報告もされています。
ミノキシジルは、もともと、高血圧の患者の血圧を低下させる成分として使用されていたもののため、血管拡張作用があります。、
高血圧などの治療をしている患者さんは異常な低血圧を起こす可能性があるため注意してください。
- ③ 心臓や肝臓の疾患
上記以外にも、心臓や肝臓に影響を与えることもあります。
心配なら、医師に相談してから使用することをおすすめします。
- ④ 初期脱毛
また、ミノキシジルは、初期脱毛という症状が起こることが報告されています。
例えば、リアップは、1日2回、1ml使用するのが標準とされていますので、過度な使用は注意が必要です。
ここがポイント!
朝忘れたから、「夜2回まとめて」というのはおすすめできません。
ミノキシジル経口薬
ロニテンは、ミノキシジルを配合している錠剤タイプの経口薬です。
外用育毛剤にように頭皮につけるミノキシジルを直接服用することで、体内から強力な効果をあげることができます。
ここがポイント!
外用薬の場合、丁寧に塗らないとムラが出来てしまい、効果が半減してしまうことがありますが、ミノキシジル経口薬は、満遍なく効果を行き届かせることができます。
ただし、ミノキシジル経口薬は、現在日本ではAGA医薬品として承認されていません。理由としては、ロニテンが、脱毛症治療薬ではなく、高血圧治療薬だからです。
高い血管拡張作用において1960年代にアメリカのFDAによって承認されました。そのため、ロニテンは、現在でもアメリカでは高血圧の治療薬なのです。
微妙な言い方になりますが、「承認されていない=効果的ではない」ということではありません。
ここがポイント!
薄毛の方たちに、ミノキシジル経口薬を投与する実験は多く行われており、発毛の成功例も数多く報告されています。
フィナステリドとは
一方で「フィナステリド」に注目している人たちも多くいます。
フィナステリドは、もとは前立腺肥大、また前立腺がんの治療薬です。副作用として発毛することがわかり、AGA治療薬として認可されることになります。
フィナステリドという名前でピンと来ない方も、「プロペシア」と言えばわかるでしょう。フィナステリドは、プロペシアに配合されている成分です。
フィナステリドの効果
フィナステリドは、薄毛の原因である脱毛ホルモンを抑制し、抜け毛を防ぐ働きがあります。脱毛ホルモンが生成されるのは、男性ホルモン・テストステロンが関与しているためです。
男性が男性らしく、また健康体を維持するため、テストステロンは必要不可欠なものですが、身体の中にある、5-αリダクターゼという還元酵素と直結してしまうと、脱毛ホルモン(DHT:ジヒドロテストステロン)が誕生してしまいます。
フィナステリドは、テストステロンが、5-αリダクターゼと結合してしまうのを阻止する薬です。
ここがポイント!
ここで抑えておかなければならないポイントは、フィナステリドには、脱毛を防ぐ作用もあるということです。
ただし、フィナステリドは、直接髪の毛を増やす発毛効果は期待できません。
一方で、発毛効果を期待出来るのは、ミノキシジルです。ミノキシジルは、血行を促して、毛根に対して届く栄養の量を増加させ、毛の生成を促していきます。
ひょっとしたら、フィナステリドとミノキシジルが、同じタイプの薬だと思っている人もいるかもしれません。
どちらも薄毛に対して効果的であることには変わりはありませんが、フィナステリドは、いわば「守り」の医薬品であり、ミノキシジルは、「攻め」の医薬品です。
フィナステリドの副作用
フィナステリドにも副作用として、以下のような男性機能障害が報告されています。
フィナステリドの副作用
- 性欲の減退
- 勃起機能不全
- 射精障害
- 精液量減少
- 肝機能障害など
上記のような副作用が確認されているため、医師に診察をしてもらって服用するという姿勢が正しいでしょう。
ミノキシジルには、初期脱毛という症状が起きることが報告されていますが、フィナステリドは、発毛に作用する訳ではありませんので、そのような問題は心配ありません。
フィナステリド海外事情
日本で販売を許可されているのは、「プロペシア」とフィナステリドのジェネリック、「デュタステリド」です。
海外に目を向ければ、以下の様な先発薬があります。
- プロペシアアメリカ版
- プロペシアオーストラリア版
- プロペシアニュージーランド版
- プロペシアヨーロッパ版
ミノキシジルのジェネリック
AGA治療薬は、基本、保険適用外です。
また、一回試してすぐに効果が出るということはありませんので、金銭面の負担も気になるポイントでしょう。
ここがポイント!
長期継続での使用を検討した時に、「ジェネリック医薬品」を選択することは金銭的負担の軽減につながるでしょう。
ジェネリック医薬品とは
新薬の特許期間が切れた後、同じ製法、有効成分で作られた医薬品のことです。
ちなみに、ロゲインのジェネリック商品は、「ツゲイン」になりますが、実際にどの程度、お得なのか確認してみましょう。
ミノキシジルの濃度 | 内容量 | 1か月あたりのコスト |
---|---|---|
2% | 60ml | 2,980~3,980円 |
5% | 60ml | 4,080~4,980円 |
10% | 60ml | 4,780~5,980円 |
参考:ロゲイン(5%)60gの場合 1か 月あたりのコスト: 4,000~5,832円(税込み)
ジェネリック医薬品のため比較的、低価格で購入することが可能です。
ミノキシジル内服薬ジェネリック
国内では、ミノキシジルは、外用薬だけ承認されており、内服薬の承認はありません。また、ジェネリック商品として許可されたものもありません。
ただし、海外にはミノキシジル内服薬も存在しています。
海外のミノキシジル内服薬
商品名 | 含有量 (1錠) |
内容量 | ジェネリックの種類 | 価格 |
---|---|---|---|---|
ミノキシジル タブレット |
2.5mg | 50日分 (100錠) |
ジェネリック医薬品 (ロテニン) |
20,520円 (税込み) |
ロニタブ | 5mg | 30日分 | ジェネリック医薬品 (ロテニン) |
7,500円前後 |
10mg | 9,000~10,500円前後 | |||
ノキシジル | 5mg | 100錠 | ジェネリック医薬品 | 2,998円程度 |
10mg | 3,296円程度 |
参考:ロニテン5mg(100錠) 8,000~9,000円前後、10mg(100錠) 13,000~14,000円前後
ロテニンと比較するとジェネリック医薬品は安価なことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ここがポイント!
長くAGA治療薬と向きあうためには、金銭面の負担が少なくて済むことも大事な条件です。
リアップもジェネリック解禁
国内でもリアップが特許切れとなり、ミノキシジル成分を配合した商品のジェネリックの販売が解禁されることになりました。
ミノグロウ、リグロ、オルケアなどのジェネリック商品の登場によって、リアップが今後、売れなくなってしまう可能性もあります。
しかし一方で、無名のメーカーが、いくら安価なジェネリック商品を販売したとしても、医薬品には、たとえ高価であっても先発品に絶対的な信頼を持っている方も少なくないため、ジェネリック商品の登場によって影響はあったとしても、「リアップが不動」であることに変わりはないのではないか…と言うのが筆者の見解です。
フィナステリドのジェネリック
国内では、先発薬のプロペシアが、2005年から6,000~10,000円程度で販売されています。
ジェネリックには以下のような商品があり、製造販売元もそれぞれ異なります。
- フィナステリド錠「FCI」
- フィナステリド錠「SN」
- フィナステリド錠「クラシエ」
- フィナステリド錠「サワイ」
- フィナステリド錠「トーワ」
- フィナステリド錠「武田テバ」
- フィナステリド錠「ファイザー」
- フィナステリド錠「TCK」
海外に目を向ければ、以下の先発薬があります。(価格:4,200~8,200円)
- プロペシアアメリカ版
- プロペシアオーストラリア版
- プロペシアニュージーランド版
- プロペシアヨーロッパ版
また、海外版ジェネリックには、フィンペシア以外にも下記のような商品が販売されています。(価格:1,500~4,900円)
エフペシア | フィナロ | フィナバルド |
フィナックス | フィナロイド | ハリフィン |
フィライド | プロスカー | フィンカー |
ここがポイント!
日本で生まれたプロペシアも海外のプロペシアいずれもメルク社が開発した成分なので、ほぼ同じものと考えて良いでしょう。
個人輸入で購入できる
市販で購入することができない、また医師からも処方してもらうことができない医薬品は、あえてここには載せる必要はないと言われるかもしれません。
海外には、国内ではそれほどおなじみではない先発薬とジェネリックがあります。これらの商品も、個人輸入でなら購入可能です。
ただし、個人輸入にはリスクもあるので、失敗しないためにも、新薬とジェネリックの区別、配合成分などについてもより詳しくなることは必須条件と言えるでしょう。
ここがポイント!
現在はメジャーにはなって来ている上記で挙げた海外ジェネリック商品も、基本、フィナステリドのジェネリックだということをしっかり理解しておくようにしましょう。
ジェネリックでもOK?ジェネリック商品のメリットとデメリット
医薬品は、大きく2つに分けることができます。先発薬品(新薬)は、成分を最初に開発したメーカーの商品のことを言います。もう一方のジェネリック商品は先発薬品(新薬)と、有効成分は同じですが、添加物や製造方法に違いがあります。
昨今、多くの方が、ジェネリック商品に注目しています。
理由はジェネリック商品の場合、既に開発されたものがベースになっているため、開発費を削減できることで、先発薬品(新薬)より、リーズナブルな価格での販売が実現可能だからです。
AGA治療薬には高価な薬も多く、金銭的に途中で挫折してしまう方も少なくありません。
そういう意味でも、先発薬品(新薬)より幾分、安価なジェネリック商品なら長期で使用できる可能性が高いため、今後の需要はどんどん高まっていくことが推測できます。
ジェネリックのメリット
ジェネリックは、新薬と同じ成分・製法であり、効き目と、安全性は、新薬と同等です。また、ジェネリックの場合、苦みや形状など更に改善されていることもあります。
そして、何よりもジェネリックは、新薬よりも安い価格で購入できることがメリットです。
ジェネリックのデメリット
あえてデメリットについてもあげれば、添加物に違いがあるため、使用感が違うということはあります。
そのため、ジェネリックに変えて、アレルギー症状が起きたという方もいます。
ここがポイント!
ジェネリック商品を使用する場合、製造メーカーや添加物をはじめとする使用成分について事前にリサーチすることで副作用を回避できる可能性は高いのではないのでしょうか。
フィナステリドの内服効果
フィナステリドの内服効果について、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」に、以下のような記述がありました。
現状維持より高い改善効果を得たケース
- 内服1年:58%。
- 内服2年:68%。
- 内服3年:78%
上記は、「現状維持より高い改善効果を得た」という言い方が微妙ですが、程度の違いはあるものの実際にある程度、毛が増えたと実感できた方の割合を指しています。
ミノキシジルやフィナステリドを使用することで、少なくとも透けていた地肌を目立たなくさせる程度の効果は期待できると言うことです。
ここがポイント!
ただし、即効性はないため、最低でも6カ月以上は辛抱して使い続ける必要があります。
もちろん、フィナステリドは単体でも、抜け毛を予防することで増毛が期待できますが、薄毛に悩む方の多くはよりスピーディな効果を期待していると思います。
おすすめ!
そんな方に是非、おすすめしたい方法は、フィナステリドとミノキシジルの併用です。
「守り」のフィナステリドと、「攻め」のミノキシジルを同時に使用することで、単体で使用するよりも早く効果を期待できます。
「ミノフィナ」とは
余談になりますが、「ミノフィナ」と言う言葉をご存知でしょうか?
ミノフィナとは
フィナステリドとミノキシジルを組み合わせた2chなどインターネット上で使用されている造語。
「ミノフィナ」体験者談
以下は「ミノフィナ」歴3年の方の体験者談になります。
ミノキシジル、フィナステリドを使い続けて、効果はあったかな……という感じだそうです。
今現在、毛は細いまま成長し、頭皮の硬さもあまり変わらないため、将来的な不安も残るということなので、この体験者の方が望む効果は、ミノキシジルやフィナステリドだけでは期待出来ないかもしれないですよね。
今後は頭皮のマッサージや食事などとも真剣に向きあっていく必要性を感じているそうです。
ここがポイント!
この体験者の方にそれ相応のいい効果があったからと言って、誰にでも同じ効果が期待できるとは限らないことは理解しておきましょう。
「ミノフィナ」の効果について
では、なぜ誰にでも同じ効果が期待できないのでしょうか?
フィナステリドは、還元酵素に有効的に働く作用がありますが、実は還元酵素には2種あることが知られています。そのため、一部の還元酵素には有効的ではないことも理由の一つにあげることができます。
還元酵素には、以下の2種類が存在し、基本効果的なのは、Ⅱ型に対してになります。
- Ⅰ型の還元酵素:側頭部や後頭部
- Ⅱ型の還元酵素:前頭部や頭頂部
ここがポイント!
最近では、Ⅰ型とⅡ型のどちらにも効果の期待できる「デュタステリド」という成分も登場して来ています。今後はこちらにも注目してみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
AGA治療は医師の指導のもと、しっかりと向きあうのが理想的な治療法言えるでしょう。何故なら、何か「副作用が出た」などの不測の事態に、正しい対処をしてもらえるからです。
けれど、最近はインターネットを通じて海外のAGA医薬品を個人輸入する人も増えて来ています。
ここがポイント!
このケースの場合に限らずですが、AGA治療薬は、規定量より多く飲んだからと言ってそれ相応の効果が期待できるものではないことを理解し、成分をしっかり確認して、用法・容量を守ることです。
また、自分に合ったジェネリック商品を上手く利用することで金銭的負担を軽減することで長期治療を実現しましょう。