薄毛に悩まされている方、レーザーの照射で髪の毛が生えることを知っていますか?
最近では家庭用レーザー育毛器が登場しており、手軽に試せるようになりました。
本記事ではレーザーで髪の毛が生える仕組みや、家庭用レーザー育毛器のメリット・デメリットなどについて徹底解説していきます。
市販されている家庭用レーザー育毛器もあわせて紹介していくため、どんな製品があるのか知りたいという方も本記事に注目してください。
この記事を書いたのは?
薄毛の症状が始まってから10年、現在では育毛ライターを行っています。薄毛に悩まされている間に、様々な育毛・発毛に関する知識を得てきました。
同じ薄毛という悩みを持つ読者の方に、今までの育毛・発毛の知識を広めたいという思いで執筆しています。
家庭用レーザー育毛器って何?
家庭用レーザー育毛器は低出力レーザーを照射して発毛を促すという製品です。主に次のようなタイプがあり、メーカーによって異なります。
- ヘルメット型
- 帽子型
- ヘアバンド型
- クシ型
ヘルメット型はバイクで使用するヘルメットのような形をしています。
帽子型は文字どおり、いつも使用している帽子のような形です。ヘルメット型、帽子型、ともに頭からすっぽりかぶって使用します。
一方、ヘアバンド型はU字形となっており、ヘルメット型より快適に装着できるのが特徴のひとつとなっています。
クシ型は髪の毛を整える感覚で、手軽に育毛ケアできるのが魅力です。
薄毛が広範囲の方はヘルメット型や帽子型、薄毛が特定の部位だけの方はヘアバンド型やクシ型が使いやすいでしょう。
レーザーで髪の毛が生える仕組み
レーザーは脱毛にも使用されるため、照射すると髪の毛が抜けてしまうイメージはありませんか?
しかし、650nmの波長を持つ低出力レーザーには細胞を活性化させる作用があると考えられています。
毛母細胞が分裂して伸びていくのが、私たち人の髪の毛です。
レーザー育毛器では毛母細胞を活性化させ、発毛を促すという仕組みになっています。
有効なレーザーでも毛母細胞まで届かないのでは意味がありません。しかし、レーザーには直進性があるため、頭皮表面より奥にある毛母細胞に届きやすいです。
レーザーで本当に髪の毛が生えるの?
低出力レーザーの照射で髪の毛が生えるという根拠は本当にあるのでしょうか。
公益社団法人の日本皮膚科学会では「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」をネット上に公開しています。
このガイドラインではAからDまでの推奨度があり、それぞれの推奨度の評価内容は次のとおりです。
推奨度A | 行うよう強く勧める |
---|---|
推奨度B | 行うよう勧める |
推奨度C1 | 行っても良い |
推奨度C2 | 行わないほうが良い |
推奨度D | 行うべきではない |
推奨度Aにはフィナステリドやミノキシジルがあります。
推奨度が最も高いAではありませんが、Bという評価になっているのが低出力レーザーです。
ガイドラインには男性型脱毛症の男性を対象とした試験結果も掲載されています。
試験結果によると週3回・26週間の低出力レーザー照射で19.8本/cm2の毛髪増加が見られたとのことです。
この試験結果を受けて「有用性を示す十分な根拠がある」といった内容もガイドラインには記載されています。
家庭用レーザー育毛器のメリット・デメリット
家庭用レーザー育毛器には様々なメリットがあります。しかし、デメリットがあることも家庭用レーザー育毛器を購入する前に知っておきましょう。
家庭用レーザー育毛器のメリット
まずは家庭用レーザー育毛器のメリットから紹介していきます。
- メリット1 副作用の心配が少ない
薄毛治療によく用いられているのが、フィナステリドやミノキシジルといった成分です。
フィナステリドは有名なAGA治療薬プロペシアに、ミノキシジルは有名な発毛剤にも使用されています。
しかし、フィナステリドやミノキシジルを使用するときに注意したいのが次の副作用です。
フィナステリドの主な副作用
- 発疹
- じんましん
- 性欲減退
- 射精障害
- 勃起機能不全など
希なケースですが、フィナステリドには肝機能障害といった副作用もあります。
ミノキシジルの主な副作用
- 頭皮のかゆみ
- 頭痛
- 動悸
- 不整脈
- 低血圧
- 手、足、顔のしびれ
- 多毛症など
塗るタイプのミノキシジルで出やすいのが、頭皮のかゆみといった副作用です。
飲むタイプのミノキシジルタブレットでは多毛症(髪の毛以外の体毛が濃くなる)という副作用がよく見られます。
重大な副作用は塗るタイプより飲むタイプのミノキシジルのほうが出やすいため、使用には注意しないといけません。
しかし、低出力レーザーを照射する家庭用レーザー育毛器なら、副作用の心配は少ないです。
フィナステリドやミノキシジルを使用したいけど副作用が気になるという方でも、家庭用レーザー育毛器なら使用しやすいのではないでしょうか。
- メリット2 男性にも女性にも使える
フィナステリドは男性のみ、女性は使用できない成分です。
ミノキシジル育毛剤なら女性用がありますが、ミノキシジル濃度が低めとなります。男性用の濃度の高いミノキシジル育毛剤は、女性だと使用できません。
しかし、家庭用レーザー育毛器なら男性も女性も使用できます。
- メリット3 痛みや熱さがほとんどなく安全性が高い
レーザーを照射するときに気になるのが痛みや熱さです。高出力レーザーを照射すると、人によっては火傷する恐れがあります。
しかし、低出力レーザーを照射する家庭用レーザー育毛器なら痛みや熱さがほとんどありません。
- メリット4 育毛剤や育毛シャンプーと併用できる
育毛剤や育毛シャンプーでは、頭皮に塗布して有効成分を浸透させています。育毛・発毛の仕組みが異なるため、家庭用レーザー育毛器との併用が可能です。
ここがポイント!
家庭用レーザー育毛器と育毛剤や育毛シャンプーとの併用によって相乗作用が期待できます。
男性向け育毛剤のランキングを以下のアドレスで紹介していますので、家庭用レーザー育毛器と併用してみたいという方は参考にしてください。
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- メリット5 育毛クリニックや育毛サロンに通わずに済む
育毛クリニックや育毛サロンの場合、定期的に通わないといけません。
育毛クリニックや育毛サロンは駅前によくありますが、駅から遠方に住んでいる方だと通うのに時間がかかりませんか?
しかし、家庭用レーザー育毛器ならいつでも自宅で育毛ケアできます。郊外や地方に住んでいる方、仕事などで忙しい方にもピッタリなのが家庭用レーザー育毛器です。
- メリット6 通販で手軽に入手できる
家庭用レーザー育毛器はメーカー公式サイト、Amazonなどで取り扱っています。
近くの家電量販店で家庭用レーザー育毛器を探したけど見当たらないという方でも、通販で気軽に入手可能です。
- メリット7 1度購入すればずっと使い続けられる
ミノキシジル配合の育毛剤では、1本1か月分のものがよく見られます。1本使い切ったときは、また育毛剤を購入しないといけません。
しかし、家庭用レーザー育毛器は一度購入すれば、製品寿命が来るまで何度でも繰り返し使用できます。
1年間保証付きの家庭用レーザー育毛器があるため、購入してすぐ故障しても無償で修理可能です。
家庭用レーザー育毛器のデメリット
家庭用レーザー育毛器には様々なメリットがありますが、次のデメリットもあります。
- デメリット1 本体価格が高い
家庭用レーザー育毛器は本体価格の高いものが多いです。
メーカーによって異なりますが、ヘルメット型で10万円から40万円ほどの本体価格が目安となります。
家庭用レーザー育毛器の場合、初回購入時の負担が大きくなる点には注意してください。
初回購入時の負担を減らしたい方は、ヘルメット型より本体価格が低いヘアバンド型やクシ型という選択肢があります。
ヘアバンド型なら本体価格8万円から9万円ほど、クシ型なら本体価格5万円から6万円ほどが目安です。
家庭用レーザー育毛器をクレジットカードの1回払いで購入し、あとからリボ払いにするという方法もあります。
本体価格が高いとはいえ、長い目で見ると家庭用レーザー育毛器のほうがお得になる可能性があります。
たとえば1錠250円のプロペシアを1年続けた場合、250円×365日=91,250円の薬代が必要です。薬代だけでヘアバンド型やクシ型の家庭用レーザー育毛器を購入できてしまいます。
- デメリット2 実感できるまである程度の期間がかかる
個人差がありますが、家庭用レーザー育毛器の使用を始めてから実感できるまで、3か月から6か月ほどかかります。
1か月2か月で実感できないからといってすぐに止めるのではなく、しばらく使い続けてください。
ここがポイント!
ただし、6か月以上家庭用レーザー育毛器を使用しても何も変化がない場合は、ほかの育毛ケアへと見直したほうが良いでしょう。
- デメリット3 すべての人に髪の毛が生えるわけではない
家庭用レーザー育毛器を使用したからといって、すべての方が実感できるわけではありません。
相性が悪い方だと、まったく実感できないこともあります。実感できるかどうかは、家庭用レーザー育毛器を実際に使用するまで分かりにくいです。
- デメリット4 毛根が死んでしまうと育毛作用が期待できなくなる
毛根が死んでしまうと低出力レーザーの育毛作用が期待できなくなります。まだ毛根が生きている状態のうちに家庭用レーザー育毛器を始めることが大切です。
- デメリット5 レーザー照射個数がレーザー育毛器によって違う
レーザー照射個数の多い家庭用レーザー育毛器ほど、実感できるまで早くなりやすいです。
しかし、レーザー照射個数は家庭用レーザー育毛器によって異なります。
中にはレーザー照射個数の少ない家庭用レーザー育毛器があるため、なるべく早めに実感したい方は注意してください。
- デメリット6 一部に品質の低いレーザー育毛器がある
一部に品質の低い家庭用レーザー育毛器が出回っています。粗悪品の家庭用レーザー育毛器をいくら使用しても、十分な育毛作用は期待できません。
中には有名メーカーの模倣品も見られるため、購入先には十分な注意が必要です。
- デメリット7 人によっては頭皮に赤み、腫れ、かゆみが出ることがある
低出力レーザーの安全性は高いですが、人によっては頭皮に赤み、腫れ、かゆみ、乾燥などの症状が出ることがあります。
頭皮に何らかの異常が出たときは、すぐに家庭用レーザー育毛器の使用を中止してください。
家庭用レーザー育毛器の使用方法
次に家庭用レーザー育毛器の使用方法について簡単に説明していきます。
洗髪して髪の毛や頭皮を清潔にする
家庭用レーザー育毛器を使用する前に洗髪して髪の毛や頭皮を清潔にしてください。
指の腹で頭皮をマッサージするように、やさしく洗髪するのが望ましいです。ただし、洗いすぎると頭皮を守っている皮脂まで落ちてしまうため、適度に洗髪しましょう。
レーザーを頭皮に照射する
髪の毛や頭皮が乾いたら、家庭用レーザー育毛器のスイッチを入れて低出力レーザーを照射します。
家庭用レーザー育毛器の取扱説明書や使用上の注意などをよく読んでから使用してください。
- ヘルメット型はかぶるだけ
ヘルメット型や帽子型の家庭用レーザー育毛器の場合、スイッチを入れたら頭にかぶるだけです。頭部全体的に低出力レーザーが行きわたります。
- ヘアバンド型やクシ型は一定時間ごとに照射する部位を変える
ヘアバンド型やクシ型は一定時間ごとに低出力レーザーを照射する部位を変えることが必要です。アラーム付きの家庭用レーザー育毛器が多いため、時間が来たらすぐに分かります。
どんな家庭用レーザー育毛器があるの?
次に市販されている家庭用レーザー育毛器の中から5つ紹介いたします。
ヘアマックス
家庭用レーザー育毛器の中でも特に有名なのがヘアマックスです。
ヘアマックスはオーストラリアで開発されました。
海外で開発された製品だと安全性・信頼性に不安を感じることはありませんか?
しかし、ヘアマックスはFDA(アメリカ食品医薬品局)から認可されており、安全性・信頼性の高い家庭用レーザー育毛器となっています。
ヘアマックスにはヘアバンド型とクシ型があり、自分が使いやすいと感じたタイプを選択可能です。
おすすめ!
ヘアマックスのいくつかのラインナップのうち、レザーバンド41は本体価格と照射時間のバランスが取れています。
レザーバンド41は額の生え際から30秒ごとに6回ずらして使用するタイプです。ヘアバンド型でも3分という短い時間で頭部全体的にカバーできます。
セラドーム
セラドームはヘルメット型の家庭用レーザー育毛器です。
一回あたり20分ほどの装着時間で完了します。
セラドームは家庭用コンセントで充電できるタイプのため、コードが邪魔になりません。
過去にはテレビ番組でもセラドームが紹介されました。
ここがポイント!
セラドームは第三者機関で検証されているため、製品の安全性・信頼性が高くなっています。
カピラス
カピラスは帽子型の家庭用レーザー育毛器です。
ヘルメット型だと恥ずかしいという方でも、帽子型なら手軽に装着できるのではないでしょうか。
カピラスにはベイシック、スタンダード、ハイエンド、最上位と4つのモデルがあります。
上位モデルほど性能アップが期待できますが、その代わりに本体価格が高いです。
まずはという方は、本体価格が一番低いベイシックモデルが適しています。
おすすめ!
ベイシックモデルより性能面と価格面のバランスが取れているのがスタンダードモデルです。
ベイシックモデルでは物足りないけど、ハイエンドや最上位モデルでは本体価格が高くて手が出ないという方にピッタリ。
価格面より性能面を重視したいという方は、ハイエンドや最上位モデルを選ぶと良いでしょう。
ヘアレーザーX5
ヘアレーザーX5は手のひらサイズで丸型に近いタイプの家庭用レーザー育毛器です。
薄毛が気になる部位に低出力レーザーを照射して使用します。(20秒から30秒ほど)
おすすめ!
薄毛が気になるのは額の生え際だけ、頭頂部だけという方にピッタリです。
ヘルメット型やヘアバンド型より本体価格が低いため、手軽に試せるのが魅力のひとつとなっています。
へアリプロLEDプレミアム
へアリプロLEDプレミアムは、国内大手育毛メーカーのアデランスが開発したヘルメット型の家庭用LED育毛器です。
海外メーカーが開発したものだと不安という方でも、へアリプロLEDプレミアムなら使用しやすいのではないでしょうか。
本体重量約560gと比較的軽いため、装着感が比較的良好です。
ただし、へアリプロLEDプレミアムは低出力レーザーではなくLEDを照射するタイプとなります。
家庭用レーザー育毛器の比較表
今回紹介した5つの家庭用レーザー育毛器の比較表を以下に掲載しておきます。
製品名 | 本体価格 (公式サイト) |
照射個数 | 保証 |
---|---|---|---|
ヘアマックスレザーバンド41 | 88,800円 | 41個 | 2年間 |
ヘアマックスレザーバンド82 | 108,900円 | 82個 | 2年間 |
セラドーム | 117,720円 | 80個 | 1年間 |
カピラスベイシック | 117,720円 | 82個 | 1年間 |
カピラススタンダード | 260,280円 | 202個 | 2年間 |
ヘアレーザーX5 | 45,000円 | 15個 | 1年間 |
へアリプロLEDプレミアム | 145,800円 | 80個(LED) | 1年間 |
(税込)※税込の本体価格は8%で計算
ヘアマックスレザーバンド41はヘアバンド型でも照射個数が多めです。
ヘアマックスレザーバンド82ではヘアバンド型ながら、ヘルメット型と同等の照射個数を持っています。
ただし、本体価格が他メーカーのヘルメット型と同等です。ヘルメット型のカピラスはベイシックでも82個のレーザー照射個数があり、メーカーの中でも比較的多くなっています。
カピラススタンダードなら202個もの照射個数ですが、その代わりにベイシックの本体価格と比べると2倍以上です。
ヘアレーザーX5は本体価格が安いですが、サイズが小さいこともあって照射個数は少なめとなります。
まとめ
家庭用レーザー育毛器の仕組みやメリット・デメリットなどを紹介してきましたがいかがでしたか?
低出力レーザーの照射で毛母細胞を活性化させ、発毛を促すという仕組みになっています。
家庭用レーザー育毛器はクリニックやサロンに通うことなく、いつでも自宅で育毛ケアできるのが最大のメリットです。
ただし、本体価格が安いもので5万円ほど、高いものだと20万円から40万円ほどとなります。
一部には品質の悪い模倣品が出回っているため、家庭用レーザー育毛器公式サイトなど信頼性の高いところで購入してください。