抜け毛や薄毛の改善に効果が期待できる育毛剤。
しかし、多くの種類があるため、どの育毛剤を使ったらよいか迷っている人は少なくありません。
育毛剤を選ぶ際は、脱毛の原因によって効果があらわれないものもあるため注意が必要です。
そこでここでは、2022年に販売されている育毛剤の選び方について解説していきます。
また、以下記事でも毛髪診断士がおすすめする育毛剤を紹介しています。是非ご参考にして下さい。
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育毛剤 超絶おすすめランキング |毛髪診断士が厳選したTOP5
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この記事を書いたのは?
今回記事を書いたのは、元ヘアコンサルタントの千葉克己です。
私自身、20代半ばから抜け毛が増えはじめました。それで様々な民間療法を試したものの、まったく改善の兆しはありませんでした。
しかし、原因を明確にして適切な対策をはじめてからは、徐々に頭髪が回復。現在は理想の状態を維持しています。
10年以上の薄毛対策で培った知識や経験をもとに、髪に関する価値ある情報を提供していきたいと思っています。
育毛剤を選ぶポイント
育毛剤を選ぶ際は、以下の4項目がポイントになります。
- 薄毛の進行状況
- 原因に合っているかどうか
- 安全性
- 価格
それぞれについて説明していきましょう。
薄毛の進行状況
薄毛の進行状況によって、育毛剤の選び方は変わります。
たとえば、薄毛予防の段階で発毛効果が期待できる育毛剤を使用しても、ほとんど意味がありません。それどころか、副作用の心配も出てきます。
反対に、薄毛が進行している段階で簡単なスカルプケアを行っても、効果は実感できないでしょう。
そのため、次のように薄毛の進行具合を把握し、その状況に合った育毛剤を選ぶことが大切です。
- 明らかに薄毛が目立っている
- 抜け毛が多く軟毛化している
- 抜け毛や細い髪が増えてきている
- 髪に変化はないが薄毛予防をしたい
明らかに薄毛が目立っている
生え際が後退している、頭頂部の地肌が広い範囲で見えているなど、明らかに薄毛が目立っている場合は、血行促進や頭皮環境の改善だけでなく、発毛効果が期待できる育毛剤を選ぶことが大切です。
この場合、多くはAGA(男性型脱毛症)が原因になっていることが多いです。
特に、生え際や頭頂部が集中的に薄くなっている場合はAGAと判断できるでしょう。
ここがポイント!
AGAが原因の薄毛を改善するためには、頭皮の男性ホルモン対策ができる育毛剤を選ぶ必要があります。
抜け毛が多く軟毛化している
抜け毛や細い髪が多い状態で、髪の薄さが目立ちはじめている場合、抜け毛対策と同時に発毛効果が期待できる育毛剤を選びましょう。
この場合もAGAが原因のケースが多いです。
また、悪化した頭皮環境を放置したため軟毛化が進行していることも少なくないでしょう。
女性の場合、分け目の薄毛がはっきりしてきたり頭部の広い範囲で髪が薄くなったりしているケースがあります。
この場合、頭皮の女性ホルモンの量が少ない状態を放置していたり、男性のAGAと同様に男性ホルモンが影響していたりすることがあります。
ここがポイント!
そのため、薄毛になっている原因をしっかり除去できる育毛剤を選びことが大切です。
抜け毛や細い髪が増えてきている
シャンプー後の抜け毛や枕に細い毛がついていることが増えてきている場合、頭皮環境の悪化や一時的な脱毛が原因のケースが多いでしょう。
ただし、AGAや女性のAGAの初期症状の場合もあるため注意が必要です。
まずは、頭皮や生活環境に変化がないか確認してみてください。
その上で、頭皮の湿疹や皮脂が多い場合は、それぞれの原因に応じた育毛剤を選ぶことが大切です。
生活環境に変化がなく頭皮に異常が確認できない場合、ホルモンが原因と考えられます。
ここがポイント!
この場合、早期にホルモン対策ができる育毛剤を使いはじめることで、薄毛の進行を止めることが期待できるでしょう。
髪に変化はないが薄毛予防をしたい
特に髪や頭皮に変化はないが薄毛や抜け毛を予防したい場合、基本的なスカルプケアができる育毛剤を選びましょう。
この場合、頭皮を清潔に保つことができ、さらに血行促進効果がある育毛剤がおすすめです。
また、育毛剤をつけた後にしっかりマッサージをすることも大切です。
予防の段階では、発毛効果が期待できる育毛剤の使用に注意してください。副作用が発生し、髪の成長が阻害される恐れがあるためです。
原因に合っているかどうか
薄毛の進行状況によって、原因をある程度絞ることができます。しかし、まだはっきりと判明したわけではありません。
そのため、原因別に対策に必要な成分を把握し、その成分が配合された育毛剤を選ぶことが大切です。
薄毛の原因には以下の様なものがあります。
- AGAを発症している
- 女性ホルモンが減少している
- 血行不良を起こしている
- 皮脂分泌が多い
- フケやかゆみが多い
- 頭皮に赤みや湿疹がある
- 頭皮の老化
- 体質的に髪が細い
AGAを発症している
AGAによる薄毛は、頭皮環境の改善やマッサージだけでは進行が止まりません。そのため、男性ホルモン対策ができる育毛剤を選ぶことが大切です。
最近では、男性だけでなく女性にも増えているAGA。薄毛が進行している場合はもちろん、抜け毛が増えてきたと感じる段階でもAGAを発症していることがあるため、注意してください。
AGA対策でおすすめの育毛剤は、まず男性ホルモン対策ができる成分が配合されているものです。
具体的には、以下の様な成分になります。
- リデンシル
- ピディオキシジル
- M-034
- キャピキシル
- ノコギリヤシエキス
- チョウジ
これらのスカルプ成分は、AGAの原因になる5αリダクターゼの働きを抑制する作用があります。また、ヘアサイクルを整え、髪が成長する期間を伸ばす作用もあります。
次に、発毛促進効果が期待できる、ミノキシジルやアデノシン、センブリエキスなどです。これらの成分は、血管の拡張や毛母細胞活性化などの作用があるため、高い発毛効果が期待できるでしょう。
ただし、ミノキシジルは医薬品のため副作用の心配があります。たとえば、頭皮の湿疹やかゆみなどの症状が報告されています。
そのため、AGAに加え頭皮環境の悪化で薄毛が進行している場合は注意が必要です。
一方、センブリエキスは天然由来成分で副作用はほとんどありません。頭皮環境が悪い場合は、このような天然成分によるAGA対策が有効でしょう。
女性でも、男性ホルモンの影響でAGAが進行する場合があります。
また、男性ホルモンには皮脂の分泌を増やす働きもあります。そのため、毛穴が皮脂よごれで詰まりやすくなり、抜け毛の増加につながることにも注意が必要です。
なお、AGAを一度発症すると、適切な対策をしない限り抜け毛は止まりません。そのため、抜け毛が少し増えてきたと感じた時期に注意してください。
一般的なスカルプケアができる育毛剤で抜け毛が収まらない場合は、AGAの可能性があります。
このAGAによる抜け毛が気になりはじめた時期に、すぐに有効な成分が配合された育毛剤を使用することで、将来的な薄毛を未然に防ぐことができるでしょう。
おすすめ!
現在は、遺伝子検査によって、AGAを発症するリスクはどの程度あるのか、どのタイプの育毛剤を選べば薄毛改善に適切なアプローチができるのかがわかる育毛剤も登場しています。しっかり薄毛対策をしたい場合は、このような育毛剤がおすすめです。
女性ホルモンが減少している
女性の薄毛の原因に、頭皮の女性ホルモン量が少なくなっていることがあります。
この場合、髪が細くなる、髪の分け目が目立つようになるなど、全体的な薄毛の症状があらわれやすくなります。
育毛剤は、女性ホルモンを補うことができるものを選びましょう。
おすすめの成分には、以下のようなものがあります。
- ダイズエキスやソイセラム
- エチニルエストラジオール
- オトギリソウエキス
- フラボステロン
これらの成分は、頭皮の女性ホルモンを活性化させたり女性ホルモンに近い働きをしたりします。
そのため、髪が太くなる、ハリが出てボリュームアップするなどの効果が期待できるでしょう。
ここがポイント!
また、女性ホルモンを補うことは、頭皮環境の改善にも効果的です。女性ホルモンの低下は、乾燥やかゆみ、フケの増加などを引き起こし、薄毛につながるためです。
血行不良を起こしている
頭皮の血流が悪いことが原因で抜け毛が増えている場合、血行促進効果のある成分が配合されている育毛剤を選びましょう。
この場合、血流を改善して発毛を促すセンブリエキスやイチョウ葉エキスなどが配合されていることが重要です。
血行不良は、毛根へ栄養を供給する量が減り、髪の成長を遅らせるだけではありません。頭皮への栄養補給も滞るため、頭皮が硬く薄くなり髪の土台を弱らせてしまいます。
その影響で、育毛剤の浸透効果や代謝機能が低下してしまいます。そのため、頭皮環境を整える面からも、血流改善に効果的な育毛剤を選ぶことが重要です。
皮脂分泌が多い
過剰な皮脂分泌の影響で、抜け毛が増えることがあります。
この場合、皮脂の分泌量を調整するとともに、抗菌・抗酸化作用のある成分が配合されている育毛剤を選びましょう。
たとえば、カシュウやウイキョウ、セージなどの成分です。
頭皮の脂肪分が多く水分量が少ない場合、健康的な頭皮を維持するためのバランスが崩れてしまいます。
その結果、頭皮環境が悪化し、毛穴の詰まりや頭皮の炎症などを引き起こす恐れがあります。
皮脂が多いからと言って保湿をおろそかにすると、頭皮環境はさらに悪化してしまいます。
そのため、水分量が少ない場合は保湿もしっかり行うことが重要です。
また、皮脂が過剰に分泌されると、育毛剤の浸透も阻害されるため注意してください。
フケやかゆみが多い
フケやかゆみが多いことが原因で、細い髪や抜け毛が増えるケースもあります。
この場合、フケ対策ができる育毛剤を選びましょう。
ただし、フケには種類があるため注意が必要です。
水分が多く塊が大きいフケが多い場合、皮脂分泌が過剰になっている可能性が高いです。そのため、皮脂の分泌量を調整できる育毛剤を選びましょう。
反対に、頭皮の乾燥によってフケやかゆみが発生することがあります。頭皮の保湿不足が原因の場合、乾いた細かいフケが多いのが特徴です。
この場合、保湿効果の高い成分が配合されている育毛剤を選びましょう。ヒアルロン酸やM-034、アロエエキス、クロレラエキスなどが保湿に働く成分です。
頭皮に赤みや湿疹がある
頭皮に赤みや湿疹がある場合、抗炎症作用のある育毛剤を選びましょう。
抗炎症作用のある成分には、オウゴンエキスやビワ葉エキス、グリチルリチン酸ジカリウムなどがあります。
頭皮に炎症が起きると、頭皮に菌が繁殖。その菌が毛穴をふさいで、髪の成長や育毛剤の浸透を阻害してしまいます。
また、皮脂が排出されず毛穴内に溜まりやすくなるため、代謝悪化や湿疹などによる抜け毛を引き起こしてしまいます。
頭皮の赤みは、湿疹ができる前兆のケースも多いため注意してください。
また、湿疹がひどくなると、化膿してさらに頭皮環境を悪化させることになりかねません。
ここがポイント!
そのため、頭皮の赤みに気づいたら、炎症を防ぐ成分の入った育毛剤を使って頭皮環境を整えることが大切です。
頭皮の老化
頭皮の老化が原因で抜け毛が増える場合、活性酸素対策ができる育毛剤を使いましょう。
活性酸素を抑制したり除去したりする働きをするような頭皮の老化を防ぐ成分には、以下の様なものがあります。
- 酢酸トコフェロール
- シスチン
- ローズマリーエキス
- プラセンタエキス
頭皮の老化の原因は加齢だけではありません。
活性酸素が増えることでも老化が進みます。
細菌を除去する働きがある活性酸素ですが、増えすぎると健康な細胞を攻撃してしまうデメリットもあります。
頭皮や毛母細胞が攻撃されると、頭皮環境の悪化や抜け毛の増加につながります。
そのため、加齢の他、ストレスが多かったり生活習慣が乱れたりしている場合には、活性酸素対策ができる育毛剤を選ぶことが大切です。
体質的に髪が細い
体質的に髪が細く薄毛に見えてしまう場合、ボリュームアップに効果的な育毛剤を使用しましょう。
年齢やホルモン、頭皮環境に関わらず髪が細い場合は、それぞれの対策をしても効果は期待できません。
髪の栄養源をしっかり補給するとともに、髪を強く根付かせることが重要です。
髪の栄養になる成分には、ビオチンや亜鉛、メチオニンなどがあります。髪を根付かせて太く健康的な髪を育てるためには、アルギニンやイチョウ葉エキス、センブリエキスのような血行促進効果が期待できる成分が必要です。
ただし、同じ血行促進に働く成分でも、ミノキシジルのような医薬品の場合は副作用のリスクがあるため、体質的に髪が細い人にはおすすめできません。
安全性
安全性も育毛剤を選ぶ際に大きなポイントになります。
ここでは、育毛剤を使用した際に起きる副作用と添加物に関して説明します。
- 副作用はあるか
- 添加物が配合されているか
副作用はあるか
育毛剤に配合されている成分に副作用があるかどうか確認することは、たいへん重要です。
副作用によって、抜け毛や薄毛が悪化する恐れがあるためです。
たとえば、血行促進作用や発毛促進効果が期待できる成分には、イチョh2ウ葉エキスやセンブリエキスのような天然由来成分もあればミノキシジルのような医薬品成分もあります。
天然由来成分は、自然に生育している植物などから抽出したもので、化学合成成分がほとんど入っていないことから副作用はほとんどありません。
一方、医薬品成分を使用することで、副作用が発生する恐れがあります。ミノキシジルの場合は、頭皮の赤みや湿疹、かゆみなどです。
そのため、育毛剤を選ぶ際には、多少のリスクをとっても効果の高い育毛剤を使いたいかどうか確認することが重要です。
また、すべての天然由来成分が安全なわけではありません。アレルギー反応のある可能性があるためです。
育毛剤の中に、アレルギーを発症した経験のある成分が配合されている場合、その育毛剤は使用しないことをおすすめします。
頭皮環境を悪化させ、抜け毛を増やす恐れがあるためです。
添加物が配合されているか
育毛剤に配合されている添加物もチェックしましょう。
添加物が多く含まれると、頭皮へのダメージが蓄積して育毛に悪影響を与えかねないためです。
また、添加物の中にアレルギーが出るものが含まれていると、さらに頭皮環境は悪化してしまいます。そのため、添加物の少ない育毛剤を選ぶようにしましょう。
育毛剤に入っている添加物で多いのは、アルコールや防腐剤、香料などです。
まずアルコールは、育毛剤を塗布した際に清涼感を得られる他、原材料を均一に混ぜ合わせたり腐敗を防いだりする働きがあります。
このようなメリットがある一方で、頭皮環境を悪化させる恐れがあるデメリットもあります。
特に、アルコールに対してアレルギーを持っている人や頭皮が乾燥している場合は注意しましょう。頭皮の赤みや湿疹、かゆみなどの症状が強く出る可能性があるためです。
成分にエタノールの表示がある場合、アルコールが入っているという意味のため注意してください。
次に、防腐剤は育毛剤中の雑菌の繁殖を防ぐ働きがあります。
育毛剤を直接頭皮につけるタイプの場合、頭皮の雑菌が育毛剤中に入り込む恐れがあります。そのため、防腐剤は育毛剤を長期間保存するための重要な添加物と言えるでしょう。
しかし、防腐剤は頭皮の雑菌以外の菌にも影響を与える可能性があります。
頭皮の機能を維持するために大切な菌が攻撃された場合、頭皮の皮脂と水分のバランスが崩れたりバリア機能が低下したりします。
その結果、頭皮環境が悪化して抜け毛が増えてしまう恐れがあります。
そのため、パラベンや安息香酸、サリチル酸などの表示がある場合には注意しましょう。
そして香料は、育毛剤に配合されている原材料そのもののにおいを消したり、育毛剤の使用中にリラックス効果を出したりする働きがあります。
強い香りがする原材料が使われている場合、消臭できる香料が大きな役割を果たすでしょう。
ここがポイント!
しかし、香料も防腐剤などと同じ添加物のため、頭皮へのダメージになります。そのため、できるだけ無香料の育毛剤を選ぶようにしましょう。
価格
育毛剤を選ぶ際は、価格に関することも大切です。続けやすい値段か、返金保証はあるか確認しましょう。
- 続けやすい値段か
- 返金保証はあるか
続けやすい値段か
育毛剤は、使用してすぐに効果が出るものではありません。
ヘアサイクルに沿って髪が生え変わるため、最低でも3~6カ月は使用し続ける必要があります。
そのため、続けやすい値段かどうかは育毛剤を選ぶ重要なポイントです。
育毛剤は、メーカーや商品によって配合される成分や特徴が異なり、値段も違います。たとえば、AGA対策ができる育毛剤は値段が高くなる傾向にあります。
反対に、簡単なスカルプケアができる育毛剤の場合は、お手頃な価格で購入することができます。ただし、安いほうが続けやすいからといって、薄毛の原因解消に効果のない育毛剤を使用し続けた場合、いくら続けても髪や頭皮の状況は改善しません。
あくまでも、症状に合った効果・効能が期待できる育毛剤を選ばなければお金の無駄になってしまうため注意しましょう。
できるだけ安い価格で購入するためには、定期購入やまとめ買いがおすすめです。公式通販サイトでは、お得に購入できるコースが用意されていることが少なくありません。
ここがポイント!
そのため、育毛剤を選ぶ際は、このような安く買えるコースがあるかどうかもポイントになります。
返金保証はあるか
返金保証があるかどうかもポイントになります。
返金保証の内容や条件は各メーカーによって異なります。
たとえば
- 1カ月使用して効果を実感しなければ保証する
- 定期購入でのみ返金保証ができる
などです。
上記の条件を満たさない場合は、返金保証が受けられないため注意しましょう。
また、返金保証の有無で育毛剤の効果は判断できません。
ここがポイント!
自分に合う成分が配合されていること、そして現在の症状を改善させる効果が期待できることが、育毛剤を選ぶ最低条件です。
育毛剤の成分を確認する際のポイント
いろいろな成分が配合されている育毛剤ですが、実際にパッケージやウェブサイトに書かれている成分を確認する際のポイントを説明します。
まず、有効成分を確認しましょう。
有効成分とは
効果・効能に対して医薬品医療機器等法にもとづいて承認を受けた成分を言います。
育毛剤に配合されている有効成分は、薄毛や頭皮環境の改善のためにたいへん重要な成分です。
商品によって配合されている有効成分や種類が異なるため、必ず確認するようにしてください。
次に、有効成分以外の成分を確認しましょう。
有効成分以外でも、各メーカーが研究にもとづいて、抜け毛や薄毛に対し改善効果が期待できる成分を配合しているためです。
最後に、添加物についても確認しましょう。無添加仕様でも、数種類の添加物が配合されていることがあるためです。
もし、その中にアレルギーを発症した経験のある添加物が配合されていた場合、無添加仕様でも使うべきではないと判断できます。
事例別育毛剤の選び方
ここでは、育毛剤の選び方を事例ごとに説明します。
どのようなタイプの薄毛で進行具合はどうなのか、またどのような効果を得たいのかなど、個人差があるためです。
- たとえリスクがあっても薄毛を改善させたい
- 肌質は強いほうでリスクは取りたくなく健康で強い髪を育てたい
- 薄毛を改善させたいが育毛剤でかぶれた経験がある
- 薄毛の親族がいないが若いうちから抜け毛が多くなってきている
- 薄毛ではないが猫っ毛で皮脂が多く肥満体質
① たとえリスクがあっても薄毛を改善させたい
薄毛が進行して頭部がたいへん気になっているため、たとえリスクがあっても薄毛を改善させたい場合は、発毛効果の高い育毛剤を選びましょう。
育毛や頭皮環境の改善にとどまる育毛剤を選んでも、理想の効果は得られません。
高い発毛効果が期待できる成分には、ミノキシジルやリデンシル、ピディオキシジルなどがあります。
この中でミノキシジルは、日本皮膚科学会ガイドラインでもっとも高い推奨度の成分です。
そのため高い発毛効果が期待できます。
しかし、皮膚の炎症や顔の多毛などの副作用も報告されているため、ミノキシジル配合の育毛剤にはリスクがあることも知っておく必要があります。
もともと炎症や湿疹などで頭皮環境が悪い場合、ミノキシジルの塗布で頭皮の状態がさらに悪化する可能性があるため注意してください。
② 肌質は強いほうでリスクは取りたくなく健康で強い髪を育てたい
特定の成分で頭皮にアレルギーや炎症が発生した経験がなく、強く太い髪を安全に育てたい場合、多くの選択肢があります。
ただし、頭皮を清潔に保つなど簡単なスカルプケアだけができる育毛剤を選んだ場合、高い効果は期待できません。
頭皮が強い分、より強い育毛・発毛促進効果のある育毛剤を選んだほうがよいでしょう。
肌質が強いといっても、ミノキシジルのような医薬品による副作用が出ないわけではありません。
おすすめ!
そのため、リスクをとりたくない場合は、リデンシルやピディオキシジル、センブリエキスのような天然由来成分が配合された育毛剤を選ぶことをおすすめします。
③ 薄毛を改善させたいが育毛剤でかぶれた経験がある
抜け毛が多く、進行している薄毛を改善させるためには、高い発毛効果が期待できる育毛剤を選ぶことが重要です。
しかし、育毛剤を使用した際に、かぶれやアレルギーなどが起きた経験がある場合、使用する育毛剤の成分をしっかり確認することが大切です。
肌に合わない成分がわかっている場合は、その成分が配合されていない育毛剤を選びましょう。
また、できるだけ肌に優しい成分が配合された育毛剤の使用が理想です。
おすすめ!
そのため、天然由来成分が豊富に配合されている育毛剤を選ぶことをおすすめします。
④ 薄毛の親族がいないが若いうちから抜け毛が多くなってきている
薄毛の親族がいないにも関わらず20~30代で抜け毛が多い場合、まずは原因を確認することが大切です。その上で、原因を解消できる育毛剤を選びましょう。
薄毛は、AGAの他、断続的な頭皮トラブルや毛髪強度が低いことが原因でも進行します。
AGAは遺伝によるところも大きいです。しかし、親族にAGAによる薄毛の人がいないからといって、本人もAGAにならないわけではありません。
そのため、AGA対策ができない育毛剤を選ぶと、薄毛が進行して症状がひどくなってしまうため注意しましょう。
頭皮トラブルや毛髪の弱体化などは、気付かないうちに進行していることがあります。そうなると、原因を探すのが難しくなります。
この場合、血行促進や頭皮環境改善などの効果が期待でき、天然由来成分が配合された育毛剤を選ぶとよいでしょう。そして、3~6カ月間使用して髪や頭皮の状態を確かめてください。
もし、トラブルがなく髪の育成を実感できる場合は、継続して使いましょう。反対に、抜け毛が増えたり頭皮トラブルが発生した場合は、使用を中止してください。
現在は、遺伝子検査ができる育毛剤も販売されています。どのような薄毛リスクがあるのか検査でわかるようになっているため、活用すると便利でしょう。
⑤ 薄毛ではないが猫っ毛で皮脂が多く肥満体質
抜け毛が多くなく薄毛でもないが猫っ毛で頭皮の皮脂が多い場合、頭皮ケアを中心とした育毛剤を選びましょう。
現時点で抜け毛は増えていないものの、皮脂分泌が多く猫っ毛ということは、髪の成長が阻害されている可能性があります。毛穴に皮脂が詰まったり雑菌が繁殖したりして、頭皮環境が悪くなるためです。
おすすめ!
使用する育毛剤は、皮脂の量を調節し炎症を防ぐカシュウやイオウ、トウキエキスなどの成分が配合されているものにしましょう。
また、頭皮環境を整えるのと同時に、サイトカインやニンニクエキスなど血行促進に働く成分で抜け毛を防ぐための対策も必要です。
このように、髪の土台となる頭皮環境を整え、抜け毛を防ぐための育毛剤を選びましょう。さらに、この事例の場合、肥満体質が頭皮環境に悪影響を与えている可能性も高いです。
肥満による過剰な皮脂分泌や血流悪化、毛根の栄養不足などが原因で、育毛剤の効果が発揮できない恐れがあります。
ここがポイント!
そのため、育毛剤の使用と同時に、肥満を解消するような運動や食事管理をすることもおすすめします。
育毛剤の効果を高めることも大切
薄毛や頭皮環境を改善するために最適な育毛剤を選び使い続けても、基本となる生活習慣が乱れていては高い効果はなかなか実感できません。
育毛剤を有効に使用するためには、育毛剤をつけているからと油断せずに、規則正しい生活習慣を送るようにしましょう。
たとえば、育毛剤を塗布した後はしっかりマッサージを行い、頭皮や毛穴に成分を浸透させるとともに、頭皮の血行をよくすることが大切です。
また、ストレスと食事は、髪や頭皮環境に大きな影響を与えるため注意してください。
ストレスは、自律神経を乱れさせ、頭皮の血流を悪化させるため育毛には大敵です。そのストレスを溜めないために、ストレスの元を断つことはもちろん、上手に対策をしていきましょう。
ここがポイント!
おすすめは運動です。軽い運動を続けることで、ストレス解消とともに血流改善効果も期待できます。また、肥満による皮脂の過剰分泌も予防することができます。
ただし、AGAを発症している場合、強度の高い筋トレなどは男性ホルモンを過剰に分泌し、育毛剤の効果を弱める恐れがあるため注意してください。
食事も育毛に重要な要素です。髪の栄養分になるタンパク質やビタミン・ミネラル類を積極的にとることで、育毛剤の効果を高めることが期待できます。
一方、脂肪分の多い食事は皮脂の分泌を促すため、頭皮環境の悪化につながりかねません。また、糖質の多い食事も肥満を招く原因になるため、育毛剤の効果を高めるためには脂質や糖質の制限もおすすめです。
このように、育毛剤にプラスに働く日常生活を送ることで、選んだ育毛剤の効果をより高めることが期待できるでしょう。
まとめ
育毛剤を選ぶ際は、薄毛の進行状況や成分、安全性、価格が大きなポイントになります。
まずは、薄毛の進行状況を見て、自分の抜け毛や薄毛がどのようなタイプか確認することからはじめましょう。
その上で、症状を改善するために必要な成分が配合されている育毛剤を選ぶことが大切です。
特にAGAの場合、育毛剤選びを間違えると薄毛の進行は止まらないため注意しましょう。また、肌に合わない添加物が配合されていないことも重要なポイントです。