年齢とともに髪が細くなったり、ハリやコシが低下したりすると、歳をとったなぁ…と感じますよね。しかし、エイジングサインを感じ始める年齢でもないのに、髪が細くなることもあります。
20~30代、人によっては10代で髪が細くなることも…。
今回は、髪が細くなる5つの原因と、お金をかけずに髪を太くする方法をご紹介します。
この記事を書いたのは?
今回の記事を書いたのは健康オタクの美容ライターです。
年齢とともに、見た目だけでなく体が変化していくことに戸惑いつつも、見て見ぬふりを続け若い頃の習慣のまま過ごしていました。しかし、だんだんと体調を崩すことが多くなり、肌や髪など見た目のエイジングサインもハッキリと出始めたことで、肌、髪、体にしっかりと向き合うことを決意。
以降、年齢に抗うのではなく、年齢相応ながらも無理のない範囲で若々しい状態をキープできるケア方法を実践していきました。
年齢とともに変化していく体と心に負担にならない程度に、髪に直接アプローチする方法と間接的にアプローチする方法を、お伝えしていきたいなと思っています。
髪の毛が細くなる5つの原因
まずは、誰にでも起こりうる、髪が細くなる原因を5つご紹介します。
髪の毛が細くなる5つの原因
- 遺伝
- 老化
- 栄養不足
- ストレス
- 頭皮環境の乱れ
原因① 遺伝
髪が細くなったり、薄くなったりすると、両親や祖父母の髪を思い浮かべませんか。
しかし、薄毛や抜け毛は、ホルモンの影響、生活習慣、加齢など複数の要因が重なって起こるものですので、一概に遺伝だけが原因と言い切ることはできません。
ただし、薄毛になりやすい体質は受け継がれることはあります。
全員が全員受け継がれるわけではありませんので、自分がどういう遺伝子なのかを確認してみるのもよいでしょう。
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おすすめは、遺伝子検査付き育毛剤ペルソナです。
自分の遺伝傾向を検査し、その傾向に適した育毛剤を提供してくれるので、悩みの予防・改善にしっかりとアプローチできますよ。
【参考資料】薄毛と遺伝の関係
原因② 老化
年齢を重ねると、血管や毛細血管が老化していきます。
血管は、食事から摂った栄養や酸素を毛母細胞(髪をつくりだす細胞)に送り届ける役割がありますが、血管が老化して血液の流れが悪くなると、毛母細胞に十分な栄養が送られなくなります。
その結果、新しい髪をつくる栄養が不足した状態となり、髪が細くなったり、抜けやすくなったりして、全体のボリュームもダウンしてしまうのです。
原因③ 栄養不足
髪をつくるためには、髪の原料となるタンパク質、新陳代謝を促すビタミン、髪の成長をサポートするミネラルなど、さまざまな栄養が必要です。
髪の健やかな成長を促すためには、髪に良い栄養を積極的に摂るだけでなく、バランスの良い食事が大切です。
栄養が偏っていたり、脂肪を摂り過ぎていたりすると、血流が悪くなり、せっかく摂った栄養が毛母細胞に届きにくくなります。
また、アルコールの過剰摂取も髪の細さに影響を及ぼします。
摂取したアルコールを分解するために、体内のビタミンやミネラルが積極的に消費されます。これらは髪の成長に欠かせない栄養なので、過度な飲酒習慣のある方がビタミンやミネラルを摂っても髪の成長のためではなくアルコールの分解に消費されてしまう可能性があります。
ここがポイント!
太く丈夫な髪を目指すのであれば、アルコールは控えた方がよいでしょう。
原因④ ストレス
心身のストレスは自律神経のバランスを崩す大きな原因です。
自律神経は、交感神経(緊張・活動モード)と副交感神経(リラックス・休息モード)の2つの神経で成り立っているのですが、ストレスによって自律神経のバランスが崩れると交感神経が優位になります。
交感神経ばかりが優位になると、血管が収縮して血流が悪くなります。
繰り返しますが、血流が悪くなると髪の成長が妨げられ、髪が細くなったり、抜けやすくなったりします。
原因⑤ 頭皮環境の乱れ
頭皮環境が乱れていると、髪が細くなるだけでなく、薄毛や抜け毛を引き起こしやすくなります。
頭皮環境が乱れる原因には、以下のようなものがあります。
- 頭皮の乾燥
- フケ・かゆみ
- 湿疹などのトラブル
- 汗や皮脂の毛穴詰まり
- パーマやカラーリングの繰り返し
- 紫外線ダメージなど
ここがポイント!
頭皮環境の乱れは、髪や頭皮への直接的なダメージだけでなく、食習慣の乱れやストレスなど、一つ一つの生活習慣の積み重ねによるダメージによっても起こります。
お金をかけずに髪の毛を太くする方法
高いシャンプーや薬に頼らずとも、今までの生活習慣を一つずつ見直すだけで、髪は変わります。
ここからは、お金をかけずに髪を太くする方法をご紹介します。
お金をかけずに髪を太くする方法
- 髪に良い栄養を積極的に摂る
- 血行を促す
- ストレス発散方法を見つける
- 洗髪用品・洗髪方法を見直す
- 睡眠習慣を見直す
髪に良い栄養を積極的に摂る
食事は、一つの栄養を偏って摂取するのではなく、バランスが重要です。
その上で、髪を太くするために大切な栄養を積極的に摂ることをおすすめします。以下、髪を太くするために積極的に摂ってほしい栄養をご紹介します。
タンパク質
髪はケラチンというタンパク質でできていますので、タンパク質が不足すると太くて丈夫な髪はつくられません。
タンパク質には肉や魚などに含まれる動物性タンパク質と、豆類などに含まれる植物性タンパク質があります。
ここがポイント!
積極的にタンパク質を摂るのであれば、脂肪やコレステロールが多い動物性タンパク質ではなく、納豆、豆腐、豆乳などに含まれる植物性タンパク質をおすすめします。
亜鉛
ミネラルの一つである亜鉛には、髪の主成分であるケラチンの合成をサポートする役割があります。
亜鉛が不足するとケラチンの合成が上手くできずに、髪が細くなったり抜けやすくなったりします。
また、亜鉛は髪を細く、抜けやすくする原因である5αリダクターゼを抑える働きがあるといわれていますので、抜け毛予防にも効果的です。
ビタミン
髪の生成を支えるビタミンには、それぞれの役割があります。
ビタミンB2とB6 | 細胞の代謝を促すことで、毛母細胞の分裂を促し、髪の成長を支えます。また、皮脂量を調整することで、頭皮の乾燥を予防します。 |
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ビタミンC | 亜鉛の働きを助けたり、抗ストレスホルモンの分泌を助けたり、紫外線ダメージを軽減したりしてくれます。 |
ビタミンE | 血管の老化を促す活性酸素を抑制したり、血行を促してくれたりします。 |
ビタミンは髪の成長を支えるだけでなく、今ある髪を健やかに保つためにも積極的に摂りたい栄養です。
血行を促す
血行不良は髪を細く、薄くする要因になります。
血行不良を改善せずに放置すると、血管が詰まりやすくなり、血管の老化が進行しやすくなりますので、日ごろから血液の流れを促してあげましょう。
血行促進するにはさまざまな方法があります。
食事
まずは食事です。
たとえば、にんじん、ごぼう、しょうが、黒ごま、チョコレート(カカオ)などには血行促進作用がありますので、積極的に摂るとよいですね。
ここがポイント!
ほかにも、冷たい食べ物や飲み物は避けて、温かいものを摂るようにすると、内臓の冷えを予防できます。
運動
運動不足は血行不良を招く要因です。血行不良を予防し、血行促進するならば運動習慣を取り入れることをおすすめします。
こんな方にもおすすめ!
ウォーキングや水泳など、筋肉に適度な刺激を与えてくれる有酸素運動は血液の流れを促してくれるので、おすすめですよ。
入浴
お風呂はシャワーですませているという方は少なくないのではないでしょうか。
血行を促進するためには、シャワーよりも入浴をおすすめします。
ここがポイント!
お風呂は心臓に適度な負荷がかかるので、血液の流れが良くなります。代謝も上がり、汗もたくさんかきますので、血行が促進されます。
ストレス発散方法を見つける
心身のストレスは血行不良を招き、頭皮環境を崩す大きな要因となります。
ストレスは発散しなければどんどん大きくなっていきますので、自分なりのストレス発散方法を見つけることも大切です。
たとえば、音楽を聴いたり、美味しいものを食べたり、温泉に浸かったり、ゆっくり休んだり、信頼できる人に話を聞いてもらったり。
ここがポイント!
体も心もエネルギーチャージできる方法を見つけることで、ストレスを蓄積させないようにしましょう。
洗髪用品・洗髪方法を見直す
洗髪用品の選び方
髪が細くなったり、抜けやすくなったりしているときには、低刺激でありながらも頭皮の汚れをしっかり落としてくれるシャンプーをおすすめします。
とはいっても、頭皮の状態や肌質は一人一人異なりますので、自分の頭皮環境や髪を整えるために最適なものを選ぶことが大切です。
シャンプーは3つに分けることができ、それぞれの特徴は以下になります。
- 高級アルコール系シャンプー
- アミノ酸系シャンプー
- 石鹸系シャンプー
- 高級アルコール系シャンプーの特徴
泡立ちと洗い心地が良いので、洗った後は爽快感が続きます。洗浄力が高いので、汗や皮脂の分泌が活発な方におすすめです。
- アミノ酸系シャンプーの特徴
洗浄成分にアミノ酸成分を使用しています。アミノ酸は人の肌と同じ弱酸性なので、洗浄力は弱いですが、刺激も弱いの敏感肌の方におすすめです。
- 石鹸系シャンプーの特徴
洗浄成分に石鹸を使用しています。洗浄力が高いので、汗や皮脂残りが気になる方におすすめです。
ここがポイント!
自分の髪質や頭皮環境をみて、どの種類のシャンプーが優しくしっかり汚れを落としてくれるのかを選んでくださいね。
正しい洗髪方法とは?
1日何回髪を洗っていますか?
汗や皮脂が気になって何度も洗髪をすると、頭皮が乾燥したり、かえって皮脂分泌が過剰になったりして、頭皮トラブルを起こしかねません。
基本的に洗髪は1日1回。洗う回数ではなく、洗い方を見直すことが大切です。
それでは、正しい洗髪方法をご紹介します。
正しい洗髪方法
髪を洗う前にブラシで髪をとかすことで、表面についたほこりやごみなどを取り除き、頭皮を洗いやすい状態に整えます。
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人肌よりも温かい程度のお湯で頭皮を丁寧に洗い流します。この段階で頭皮の汚れが6~7割程度落ちるように洗います。
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シャンプーをしっかりと泡立てたら髪の表面から頭皮に向かって、指の腹で揉み込みます。髪をごしごしこするのではなく、頭皮マッサージで頭皮のコリをほぐすように動かすことがポイントです。
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頭皮、髪、全体をよくすすぎます。すすぎ残しは毛穴詰まりの原因になりますので、泡やぬめりが完全にとれるまでしっかりすすぎましょう。
【参考資料】大正製薬 頭皮はシャンプーで生まれ変わる
睡眠習慣を見直す
睡眠中は体の回復や修復を行ってくれる成長ホルモンの分泌が活発になります。
睡眠習慣が乱れていると、成長ホルモンの分泌が低下します。すると、代謝が落ちたり、頭皮や髪のダメージを修復できなかったりして、頭皮環境も乱れます。また、育毛に欠かせない毛母細胞の細胞分裂の活動も低下して、太くて丈夫な髪が作られなくなります。
健やかな髪を維持し、育てるためには、睡眠習慣を整えることが大切です。
ここがポイント!
良質な睡眠をとるためには、同じ時間に起床・就寝したり、寝る30分前にはスマホやPCを控えたり、肌に優しい寝具を揃えたりすることをおすすめします。
髪のミニチュア化にはAGA・FAGA対策も有効
AGA(男性型脱毛症)対策
男性の髪が細くなる原因に、AGAがあります。
AGAは男性型脱毛症のことで、頭皮で髪を作り出す毛包(もうほう)が十分に成長せず、髪が太く長く育たないうちに抜け落ちてしまい、薄毛や抜け毛が進行する症状です。
AGAの原因
男性ホルモンのテストステロンと、Ⅱ型5αリダクターゼという酵素が結合することで、ジヒドロテストステロン(DHT)に変化します。
ジヒドロテストステロンは、毛をつくる毛乳頭細胞にある受容体と結合します。
ジヒドロテストステロンと受容体が結合すると、毛母細胞の増殖を抑制してしまうのです。
すると、新しい髪が成長し、古い髪と入れ替わるヘアサイクルが乱れます。その結果、細く抜けやすい髪がつくられ、成長する前に抜け落ちてしまうのです。
AGAの予防・改善方法
ストレス、不規則な食習慣、喫煙習慣、睡眠不足などは新陳代謝を低下させ、AGAを進行させます。
AGAを予防・改善するためには、生活習慣を整えるのと同時に、薄毛の進行を抑え、発毛を促進する適切な治療を受けることをおすすめします。
AGAは患者がどの程度の改善を希望するかによって治療内容が異なりますので、専門医に相談されると良いでしょう。。
【参考資料】AGAの改善方法
FAGA(女性男性型脱毛症)対策
女性の髪が細くなる原因にFAGAがあります。
FAGAは女性男性型脱毛症のことで、女性ホルモンが減り相対的に男性ホルモンが多くなることで、髪が細くなったり全体的に薄くなったりする症状です。
FAGAの原因
女性ホルモンのエストロゲンには、髪の成長を促したり、コラーゲンの生成を促したり、髪にハリやコシを出す働きがあります。女性が男性よりも薄毛になりにくいのは、女性ホルモンのおかげなのです。
しかし、過度なストレスや睡眠不足、加齢などによってホルモンバランスが乱れたり、女性ホルモンの分泌が低下したりすると、相対的に男性ホルモンが優位になります。
これにより、男性ホルモンのテストステロンと、Ⅱ型5αリダクターゼという酵素が結合することで、ジヒドロテストステロン(DHT)に変化し、AGAと同じ発症メカニズムで薄毛を招いてしますのです。
FAGAの予防・改善方法
FAGAはホルモンバランスが崩れ、女性ホルモンの分泌が低下することで起こります。
ホルモンバランスと自律神経は同じ脳の視床下部という場所でコントロールされていますので、女性ホルモンのバランスを整えるためには、自律神経のバランスを整えることが重要です。
FAGAを予防・改善するためには、食事、運動、睡眠習慣を整えるのと同時に、ホルモンバランスを調整し発毛を促進する適切な治療を受けることをおすすめします。
【参考資料】女性特有の薄毛FAGAの原因と治療法は?
まとめ
髪が細くなる原因は人によって異なります。
自分の髪が細くなってしまった原因は何なのかを素早く把握できれば、適切なアプローチを行うことができます。